レッスンの詳細はこちらからどうぞ

胸声~発声のしくみ 6

胸声が嫌われるケース

 頭声はとても大切で、胸声はあまり必要ではないといった考え方があるようです。特に合唱関係の方で、合唱では一切胸声は使わないと主張されているのを時々聞きます。男性(特にバス)もそうだとは考えられないのですが、女性に関してはソプラノであってもアルトであっても胸声はだめだということのようです。
 しかし本当に胸声を使わないと五線より下の音は全く出ないか、ほとんど聞こえないような声になります。アルトのパートは頻繁に五線より下の音が使われますので、本当に胸声を禁止してしまうと、アルトはほとんど聞こえなくなってしまいます。

高い音の方が良く響きますので、音楽の大切な音は高い声で歌われます。そのせいか低い声は大切にされない傾向にありますが、最高音から最低音まですべて大切です。

胸声の悪循環

 おそらく未発達な胸声がハーモニーを作りにくいからそのようなことが言われるのだと思いますが(いっそうのことほとんど聞 こえない方が良い?)、元々未発達なのに禁止してしまうとますます進歩が無くなってしまいます。無くしてしまうのではなく、良い胸声を作ることを考えた方 が良いでしょう。


ソプラノの胸声~発声の仕組み33

禁止する危険性

 発声のトレーニングで、何かを禁止することはあまりおすすめできません。もし必要があっても短い時間だけそのことに 集中して、あまり長く考えすぎない方が良いです。禁止されるものが多いと、体の動きが悪くなるし、さらには音楽の自由な発想も押さえられてしまいます。

お問い合わせはこちら