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音を流す~発声の目標5

あふれ出る息

 前述の深くためたところから流れる息に音をのせていきます。細く深く息を吸ったら、吐く時にUもしくはAの母音で音をロングトーンします。この時に前回の「息を流す」でも書いたように、吐くと言うよりはあふれ出てくるように音を流していきます。

息を流す~発声の目標4

前回も書きましたが、正しくこの練習をすることは結構難しいです。間違ってしまうと息を吐きすぎて喉に無担をかけ、横隔膜の運動も弱くなってしまいます。その時は息を流す練習は後回しにして、別の練習から入った方が良いかもしれません。正しく練習できると息を吐く時横隔膜が適度に抵抗を加え、安定した声になっていきます。

時間をかけて息を吸う練習

 慣れてきたら、曲を1フレーズずつ歌っていきます。この練習では吸気に時間がかかりますので、1フレーズ歌ったら時間をかけて息を吸い、また次のフレーズを歌っていきます。UもしくはAの母音でも良いし、歌詞で歌っていってもかまいません。

 腹斜筋を中心にした発声のトレーニングですが、この練習がうまくできるようになると、フレーズ感はもちろん、テンポ感が 育ってきます。他の演奏家と比べて声楽家はテンポ感があまり良くないケースが多いように思います。歌詞があるのがその一番の原因だと思いますが、子音を実 際の拍の前に出す練習も必要ですが、流れる音を感じて、母音にテンポが感じられる音を出していくことも大切です。

静かな瞬間を感じる

 さらにこの練習ではフレーズとフレーズの間に、一度静かな空間を感じられるようになっていきます。音楽の中にこのような静けさが感じられるのはとても大切なことです。フレーズの間の沈黙をぜひ味わいながら練習してみて下さい。

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