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腹式呼吸は特別な呼吸法ではない

【まとめ】発声のための呼吸法
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歌のための呼吸は特別な呼吸ではない

声楽をマスターするには特別な「腹式呼吸」を身につけなければいけない。

と思う方も多いかもしれませんが、日常の呼吸と変わりはありません

例えば「走る」ことを考えてみます。

健康であれば誰でも走れます。

トレーニングすることによってより速くより長く走れるようになりますが、

走ること自体は同じです。

これと同じように「腹式呼吸」も通常の呼吸と同じですが、

トレーニングによってより広い音域や強弱を付けた歌を歌えるようになるといったものです。

完全に「腹式呼吸」では無い呼吸はあり得ませんが、

横隔膜と声帯の連動が少ない呼吸の場合、

音はどうなるかを考えてみます。

歌を歌うにはほど遠いような横隔膜の運動量しかなかったら、

ほとんど聞こえないような声量になり、しゃべり声にもほとんどイントネーションが無く、

強弱も高低差もなくなります。

逆に考えると、しゃべり声にある程度イントネーションが付いて、

さらに笑ったり、泣いたり出来るのに腹式呼吸が出来ていないという事はあり得ないのです。

まずは自覚

しかし、どのように横隔膜が働いたからどういう声になった、

といった自覚はありません。

トレーニングが必要なのはこの部分です。「腹式呼吸」が出来るようにするのではなく、

自覚できるかどうかがスタートです。

自覚できていれば、音の変化の必要性に合わせて横隔膜が反応してくれますので、

喉の負担が軽減されるし、音が喉から離れた感じがして、楽に歌えるようになっていきます。

またほんの少し喉よりも早く横隔膜が動きます。

このほんの少し喉より横隔膜が早く動くことがとても重要で、

例えばレガートがかかりにくい人はこの感覚がつかめていないことがほとんどです。

さらに様々な表現の根っこにはこの横隔膜が少し早く動くことが関わっています。

発声における息と音の関係

レッスンでは横隔膜の運動の自覚を大切に進めています。

横隔膜自体は誰でもある程度は動いているのですが、

まず横隔膜の動きと音の変化の関連性の強い状態を作ります。

ほとんどの方が数分で出来ます。

しかし、この変化を自覚できるかは別の問題です。

すぐに実感できる方もいらっしゃれば、

結構時間がかかる方もいらっしゃいます。

横隔膜の運動の強い時と弱い時で音はどう変化をし、

体はそれをどう感じるかという事の結びつきを感じられるようになれば、

呼吸のほとんどの問題は解決です。時間の差はありますが、

レッスンではすべての生徒さんがクリアされていきます。

横隔膜と声帯の連動を見つけることは決して難しくありません。

ビクッとした時に一瞬声帯が閉じて声が止まる感覚です。

その後で強化練習も必要です。

とても高い音や、大きなホールでも存在感のある声を出すためには、

より強く、柔軟性のある横隔膜が必要になります。

しかしこれも日常と違うものでは無く、

いつも使っている筋肉をより活発に使う以上のことはありません。

「腹式呼吸」は普通の呼吸で、特殊なものでは無いという事です。

腹式呼吸~腹式呼吸が出来なければならないといった束縛から自由になる

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