言葉を入れるのが苦手な人の楽譜はカタカナでいっぱいになっていきます。それでも間違えるとさらに上書きされて、スペースのあるところにさらにもう一度書き込まれて、どこをみればいいのか分からないような楽譜になっていくことがあります。楽譜はただでも情報が多いですので、極力シンプルにしたいところです。発音できるようになったところからどんどん消していくことをおすすめします。つまり歌えるようになった時点で、カタカナの発音はすべて無くなるようにしていってはいかがでしょうか。
カタカナは便利ですが、正しくありません。たとえば「r」で終わる言葉の時に、カタカナで「ル」と書くことになりますが、カタカナで読むと最後がウの発音になってしまいやすいです。「ウにしない」と書き込むよりも思い切ってルを消した方がいいように思います。
言葉を音で分解したものを音節といいます。たとえばamoreという単語はa-mo-reという3つの音節から出来ているという風に考えます。歌は基本的に1つの音節の1つの音を当てはめていきます。1つの音節に2つ以上の音を当てはめる場合はスラーがかかれ、逆に1つの音に2つ以上の音節を入れるのは間に子音が入らないときだけ可能で、つながった言葉であるかのような発音をしていきます。しかし1対1が圧倒的に多いです。
本来なら単語単位で勉強したいところですが、苦手な人は音節単位で読んでいくことも良いかと思います。分かる分からないがはっきりすると思います。はっきりしない発音に関しては色々な手を使ってはっきりさせていってください。指導者がいらっしゃれば聞くといいし、そうでなければ辞書や本、インターネット等を駆使して調べてみてください。理解は出来ているのに間違えてしまう人は、短いフレーズに分けて一つずつを間違わなくなるまで繰り返してください。それでも間違えることはあります。時々CD等を聞いて間違っていそうなところを確認してみてください。
ややこしい音、ドイツ語のウムラウトやフランス語の鼻母音等は時間をかけてそれらしくなればいいかと思って、聞こえてくる音を何となくまねしていってみてください。たとえばドイツ語のUのウムラウトを、ユにしてしまったりせず、またウの口でイというと表現されていたりしますが、イに聞こえればそう発音し、それよりやや丸っこく聞こえれば丸っこくしてみるなど、自分の耳を信じて少しずつそれらしくなっていけばいいのではないかと思います。
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