歌を歌うときに体のいろいろなところに音のポイントのようなものを感じることがあります。頭部に限って「あたり」と言ったりもします。鼻の「あたり」はよく重要だとされ、一番よく練習されているようです。その他にも、鎖骨の間、上あごの前、額、頭頂、うなじなどにもそのようなポイントを感じられます。フースラーの発声法はこちらをご覧ください。
「あたり」は力が集中する点、音が感じられる点、流れを感じる点など色々な捉えられ方があります。良い発声が出来るとすべてのあたりのポイントに音を感じられます。そしてその強さの差により音色が変わります。
それぞれの「あたり」に音を感じると、少しずつ声帯の使われ方が違うため、その「あたり」特有の音質が得られます。色々な「あたり」を練習することにより、音質も変えられるし、自分の癖も修正できます。
逆に1つの「あたり」のみに頼って練習を続けていくと、発声のゆがみを作りやすくなります。しばらくは歌いやすかったのに、だんだん歌いにくくなったり、音楽的な表情が出せなくなったり、ということが起こりやすくなります。
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