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地声1~発声のしくみ 4

胸声と地声の違い

 声楽に関わる人たちには地声はとても嫌われているようです。地声と胸声の区別などはっきり出来るものではありませんが、西洋音楽を歌うときに、良くないとされているものを地声、良いとされているものを胸声というくらいに分類してみて下さい。
 筋肉の運動で分類すると、声帯を厚く触れ合わせる筋肉はどちらも強く働き、引き伸ばす筋肉があまり働かない状態が地声と言われ、引き伸ばす筋肉がしっかり働いていると胸声と言われているようです。言い換えると良い状態の低い声は胸声、悪い状態の低い声は地声ということになります。
 こう考えると地声も声に必要な運動の半分は使われているので、一概に否定してしまうものでもないように思います。引き伸ばす筋肉の運動を呼び起こし、地声と結びつけ、高めの声と容易に行き来できる声にしていくことが大切です。

胸声の良くない状態を地声ということもありますが、ファルセットではない声をすべて地声と呼ぶこともあるようです。後者はファルセットに対して、実声と呼ぶ方が一般的です。このように発声の用語には明確な定義のないものが多くありますので、地声が悪い胸声なのか、胸声全般なのか、実声のことなのかその場で判断するしかないですね。

地声、胸声に関する記事

 地声に関してはこちらも、また胸声に関してはこちらもご参照ください。

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