正しい音程で歌うことは声楽に関わる人のとても難しい課題の一つです。どのジャンルでも歌う時には音程の問題は避けて通れません。
歌の場合どちらかというと下がることが多いものです。高い音を楽に出すことが難しいように、音程を保つことも簡単ではないために、下がってしまうことが多くなります。
音程が下がってしまう時のよくあるパターンをあげておきます。
第1に高い音に向かう時に音程が届かず、そのまま歌いやすい音域にいっても下がったまま歌ってしまうことがあげられます。基本的にチェンジがうまくいかずに必要な音程まで上がりきれないことが原因になります。
第2に跳躍して音が下がる時に下がりすぎることがあります。実は発声がある程度安定した後はこれが一番多く見かける例です。音程をあげていく時の方が下げるよりもエネルギーが必要なため、同じ音程の幅でも上げる時よりも下げる時に幅広く取ってしまうようです。
第3に同じ音がしばらく続く時にだんだん下がっていくことが挙げられます。よく開いた喉で歌い始めても音が続くと、だんだん狭くなっていきやすいものです。常に開き続けるようなエネルギーを加えていかなければならないのですが、結構難しいです。
下がる例だけ挙げましたが、音程がおかしいと思った時に、どの音でおかしくなったかが分かると、自分の音程の癖が分かることが有ります。現象を知ることが解決の第一歩です。
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