声楽家で教育者でもあったフレデリック・フースラーはドイツのデットモルト音楽学校で発声法を教えます。そのお弟子さんの一人リンデンバウム先生の弟子として私が支持した森先生が発声法を習い、それを受け継いだということになります。
フースラーはその当時ドイツ人とイタリア人の歌にとても大きな違いがあったので、骨格や筋肉に違いがあるのではないかと思い、解剖学的に発声を研究した人です。もちろんそのような違いは無く、研究の結果、感覚的に行われていた発声指導に、しっかりとした解剖学的な理論を加えていきました。簡単に言うと筋肉の動きと発声の関係を研究した人ということになります。その概要はSingen「歌うこと」という本にまとめられており、私たちも手にすることが出来ます。
声の焦点のようなものを日本語では「あたり」、ドイツ語ではアンザッツといいます。フースラーに関してはこのアンザッツに関して一番多く語られますので、まとめてみました。
ここではフースラーに関する基本的なことと、アンザッツのみをまとめてみました。本では甲状軟骨(のど仏)の中とその周辺の筋肉が声にどのように影響しているのかを細かく書いてあります。また、呼吸筋との関連についても書いてありますが、とても専門的になりますので、割愛しています。ただ呼吸と喉の関係はあちこちに書いていますので、別の機会にまとめを作ろうと思います。
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