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フースラーのアンザッツ練習で注意したいこと

アンザッツ(あたり)の特徴を知ると、

練習でとても効果的に利用することが出来ます。

逆に一つのアンザッツにこだわりすぎると、

逆効果もあります。

アンザッツ

声の「あたり」をドイツ語でアンザッツといいます。

アンザッツといえばフースラーが有名ですが、

それ以前もまたその後も色々な発声の先生が利用している声の「あたり」を分類したにすぎません。

新しい発見ではなく、どの先生も少なからず利用してきたものです。

ただしそのそれぞれでどのように声帯やその周辺の筋肉が使われるかを解明したのは画期的だったと思います。

便利なものではありますが、注意しなければならないことがあります。

フースラーのアンザッツについて~声の「あたり」

アンザッツの注意点

  • アンザッツはどれも少なからず偏った状態になりますので、
    1つに注目して長く練習するものではありません。
  • 分類されてはいますが、バランスのとれた声はすべてが混ざります。
    その中で音色によってどこかがより強かったり弱かったりします。
  • よって、1だけの声、2だけの声などと練習するものではありません
    また、1が出来たら2,それが出来たら3というものでもありません。
    横隔膜の練習が完了したら喉を開ける練習に取りかかるというくらい変なことです。
  • 例えば4番の頭頂の練習をする時に2番の鎖骨の間が同時に働かないことはありませんし、
    4番の練習で2番の動きが十分でなければ、永遠に正しい4番の練習は完成しません。
  • 声帯が閉鎖の方向に過緊張している時に1番の練習は逆効果になります。
  • 3番だけ閉鎖の強い状態と弱い状態をa,bの2つに分けて書いてありますが、
    おそらく2番と6番も声門閉鎖の強い状態と弱い状態の2種類に分けて考えた方が良いかと思います。
  • 1番は閉鎖が弱い状態では成立しません。
    4番は閉鎖が弱い音です。
    強くなると5番や、さらに強くなると3番に移動してしまいます。
    5番は中間の状態ですので、閉鎖が弱くなると4番、
    さらに強くなると3番に変わりますので、分類は必要ないでしょう。

レッスンの1例

生徒サイドは何番の練習をしているといった把握は必要ありません

逆に邪魔になることもあります。

例えば先ほど書いた4番の練習をレッスンで取り上げたとします。

先生はひたすら頭頂に音を感じるようにレッスンを進めていきますが、

その時に必ず2番がどう反応しているか観察をしますし、

それだけではなく、6番も同時に動いてきますのでそれらも観察します。

全く反応がなければ少し2番を刺激したり、6番を刺激したりします。

その後また4番の練習に戻りまた2番6番を観察するといった感じでレッスンは進んでいきます。

4番だから4だけという感覚は先生の頭の中には無いのです。

これらすべてを練習途中の生徒が把握するのは難しいし、

さらにそれらを考えてしまうと運動が弱くなってしまいますので、

無心に頭頂に音があると思うのが一番なのです。

声帯の伸展筋

声帯の伸展は2,4,6番の3点で引っ張られることで一番薄い状態が出来ますが、

一番直接的な運動は2番です。

喉がよく開かない時はこれらのアンザッツを使うと良さそうですが、

レッスンはそう簡単ではありません。

3番の練習で音が上がるにつれて少しそのポジションが額の方に引き上げられるように感じる方が

伸展筋が反応してくれることが多々あります。

先生はすべてを理解し、最善の方法をその時々で見つけていかなければなりません。

結構頭はフル回転します。

喉を開ける~喉はしっかり閉じないと音は出ない

2種類の声門閉鎖

フースラーの本にはありませんが、

2番と6番は声門閉鎖の強い音も弱い音も可能です。

そしてそれが音質も感覚も相当違いますので、

別のものとして扱った方が良いように思います。

声門閉鎖について少し書いておきます。

声帯の閉鎖のことですが、2つの運動があります。1つは声帯の後ろが閉じること。

これはどんな音でも、例えばファルセットであっても必要な閉鎖です。

もう1つは声帯内筋がしっかり閉じ、強い音を出す時の閉鎖です。

これは音の強さ居合わせて自在に変化させられた方が良いです。

この2つめの筋肉の働きが強い状態と弱い状態に分けて考えるということです。

頭頂の「あたり」~一番薄い声の出し方で、楽に高音を出すのに有効な練習

2種類の2,6番のアンザッツ

閉鎖の弱い状態での2番の運動があると、

最低音と最高音の発声につながりが感じられます。

またファルセットにスムーズに変化させることも可能ですし、

よく喉が開いた状態になります。

6番は声帯の後ろを閉じる時に一番しっかり感じられる部分です。

この部分がしっかり閉鎖されさらに声帯筋が最小限しか働かない状態が見つかると、

最弱音を出すことが出来ます。

いつ音が切れたのか分からないくらいの音量まで使えますので、

長いフレーズを歌うことが可能になります。

また逆に声帯の閉鎖の強い状態でこれらのポジションをしっかり使えるようになると、

例えば2番だとバスのはっきりとした重さのある明るい音が可能になるし、

6番の場合はテノールの最高音の力強い抜けるような音が可能になります。

2番と6番の2つの状態は森先生に直接話を聞いたことはありませんでしたが、

練習の中でははっきり分かれていました。

フースラーのレッスンですでにあったのか、

森先生の先生に当たるリンデンバウム先生のレッスンで生まれたものか、

森先生が加えられたのかは分かりませんが、

実際レッスンメニューでは分けられていました。

便利な道具

アンザッツは便利な道具ですが、しっかり理解していないと逆効果にもなります。

よく分からなければこれにこだわらず、

上手くいく練習メニューを使っていった方がよっぽど良いと思います。


アンザッツは、発声のバランスを整理する上で便利な道具になります。

しかし、特定の「あたり」だけにこだわると、

かえって声全体のバランスを崩してしまうこともあります。

実際のレッスンでは、一つの感覚だけを固定するのではなく、

声帯の状態や他の働きとの関係を見ながら、その時々で必要な練習を組み合わせていく必要があります。

久米音楽工房では、感覚やイメージだけに頼るのではなく、

実際の声の変化を確認しながら、一人ひとりの状態に合わせて発声を整理しています。

フースラーの理論やアンザッツ練習に興味のある方、

独学で行き詰まっている方は、ぜひご相談ください。

体験レッスン等のお問い合わせ

アンザッツに音を当てるのでしょうか?
日本では「あたり」と言っていますので当てると思いやすいですが、
まず当てるという感覚は忘れましょう?
そこに音を感じるという方が近いと思います。
ではそこに音を感じるとはどういうことですか?
音の通り道と考えてみてください。
ただし、息の通り道ではありません。
そして感覚的なものなので、
はっきりと今の声は3番ですとか、
6番ですとか言えるものでもありません。
音の通り道のもう少しわかりやすい例はありますか?
3番のアンザッツを考えてみます。
少し鋭いハミングをしてみると鼻のところに響きがあることが分かると思います。
この時は息は鼻から出ますので、
音の通り道と息の通り道は同じです。
次にそのまま口を開けてNGのような発音にします、
口の奥で閉じている部分も開けます。
こうすると同じ響きで息は口から出てきます。
この状態では鼻をつまんでも同じ響きになります。
息の通り道は口ですが、
音の通り道を鼻に感じられると思います。
レッスンでは細かく練習出来ます。
鋭い音でなくても音の通り道はありますか?
あります。先ほどの練習では鋭いハミングから始まりましたが、
柔らかい感じにしても同じ感覚になります。
これが3aと3bの違いです。
そして基本的にはこの柔らかいあたりが重要なことが多いですので、
「あたり」と考えすぎない方が良いように思います。
感覚的な音の流れで考えると、
みぞおちもあたりに感じられるのですが?
とりあえず「あたり」は顔の周辺のみで使われていますので、
みぞおちを加えることはありませんが、
同じように音の通り道として感じられますので、
加えても良いように思います。
そうするとみぞおち以外にも、
胸、丹田付近、腰の背骨に近いところ、等も入ると思います。
レッスン

久米音楽工房では、

川崎で声楽、発声の個人レッスンを行っています。

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