前回母音の発音について書きました。今回は子音について書いてみます。言葉というと子音を強くと言われることが多いのですが、まず絶対的に必要なこととしては「ある」ということです。つまり発音するということですが、他のことに頭が奪われているときに全く発音していないことが良くあります。特に語尾のt,r,d等の子音は歌っているつもりだと思うのですが、全く発音していないことが良くありますので、「ある」事がまずは大切です。
しかし語尾の発音は決して強くある必要はありません。「ある」事です。次にしっかり出す必要がある子音について書いていきます。アクセントのある音節では母音も強くしますが、子音もそれを助けるとより効果的になります。
子音には2種類あります有声子音と無声子音です。声帯が振動する音程のある子音と声帯が振動しない音程の無い子音です。d,tやz,sやb,pやg,k等はそれぞれ同じような子音ですが、それぞれのペアが前は有声子音、後ろが無声子音です。有声子音の場合は次の音の音程に合わせることも必要です。
しかしここではそれと違って、長く伸ばせる子音と伸ばせない子音を考えたいと思います。先ほどの例では伸ばせるものはz,s伸ばせないものはd,t,b,p,g,kです。そのほかに伸ばせる子音としてはn,m,r,l、さらに子音は組み合わされることも多いので、それぞれの言語で様々です。
イタリア語は母音で、ドイツ語は子音で歌うとは?~言葉と発音7
この長く伸ばせる子音を、しっかり長く発音できるような練習をすることが必要になります。rの巻き舌を長く発音するのは難しいと思われる方も多いでしょうし、zを長く発音することも結構難しいです。口の周りの筋肉がしっかりしていないと難しいものですので、子音を長くできる筋肉を付けていってください。そしてこれらの子音が長く発音されると、強く聞こえてきますので、子音が弱いと思ったときに、まず長く出せる子音を長く出してみると言うことも良い練習になると思います。
余談ですが、この子音を長く出すための筋肉練習と、発声の筋肉を育てる練習は近いような気がします。脱力以上にしっかり使う練習をして、その結果楽に使えるようになっていくものだと思います。
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