誰もが知っている作曲家をあげると、バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、ブラームス・・・古典派を中心として、ドイツ語圏の作曲家ばか りが目立ちます。もちろん優れた作曲家が現れると、そこにさらに才能のある音楽家が集まってきたり、刺激をもらったり、与えたりしながらレベルが上がっていくことが考えられます。
しかし、もしかすると前述の、古典和声最大の武器である緊張と弛緩の関係と、ドイツ語の性質が関与しているようにも思われ ます。ドイツ語には明確なアクセントがあり、それは強弱で表現されます。例えばフランス語にはあまりはっきりしたアクセントはないし、英語のアクセントは 強弱と言うより高低で表されるようです。
後にワーグナー以降感情を大きく揺らす古典和声は徐々に形を変え、いろいろな種類の新しい和声が生まれてきますが、フランス音楽はそのあと大きく発展していきます。
音楽は世界の共通言語であるという側面と、その国の言語特有の環境から生まれてきた側面と両方ありそうです。
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