俳優、声優

俳優、声優

　最近歌の勉強をしている方だけではなく、俳優さんや声優さんも数名レッスンにいらっしゃっています。さまざまな活動をされている方々と勉強できるのはとても楽しいことです。
　自分の活動の分野を極めていくことはもちろん大切ですが、違う分野に目を向けることで広がる世界に新鮮な驚きをよく感じます。

歌との違い

　同じ発声器官を使って声を出すわけですので、歌うこともしゃべることも大きな差はありません。同じような勉強をすれば良いのですが、ジャンルが変わると時に違いが出て来ることがあります。
　しゃべることを中心に勉強していく上でどうしても直面する問題の一つに、使う音域が歌よりも狭いということがあります。正確にはその人が持っている本来の音域の低い方の一部が中心に使われ、たまにやや高めの声を出すこともありますが、ほとんどの声は1オクターブの半分くらいの幅しか使われません。
（歌の場合は2オクターブ以上必要になります。）

広い音域を練習してみる

　発声練習は広い音域の練習と，強弱の練習が不可欠ですが、俳優さんや声優さんはその中の広い音域の練習が不足しがちになるようです。このことから声帯を引き延ばす働きをする筋肉（伸展筋）の不足が起こりやすくなってしまいます。
　症状としては声離れが悪くなり（そば鳴りする感じ）高めの倍音が不足しやや苦しく感じられ、強く発音するときに過度に喉に力を入れなくてはならなくなり疲れやすくなります。

　そのような時は普段使わない音域なので、回りくどい練習に見えると思いますが、広い音域の練習を加えてみて下さい。歌を歌うことも良いですし、単純にアもしくはウの母音で低い声からファルセットにまた低い声に戻る練習をポルタメント（滑らかにつなぐ）で出すこと等も良い練習になると思います。唇をぶるぶる 震わせる練習で、広い音域を出していくのも良い方法です。

お問い合わせはこちら