レッスンの詳細はこちらからどうぞ

リズム1~音取り 1

リズム、音程、言葉

 声楽曲の音取りでは、リズム、音程、歌詞この3つを分けて考えたいと思います。また、この順番で確認をして、どこに問題があるのかを判断してみてください。苦労する曲があったら、音程を無視して、リズムだけ確認してみる、リズムに問題なければ、歌詞を外して、ア等の一つの母音で音程をつけて歌ってみる。それが出来るようであれば歌詞の問題なので、言葉の勉強をすることになります。

リズムは分割

 まずはリズムが正しくとれない場合です。楽譜のリズムの仕組みが分からないようであれば、まずは発声や曲の練習と平行して、別のところでリズムの勉強をおすすめします。リズムは分割です。全音符を2分割すると2分音符、4分割すると4分音符(2分音符の2分割)、8分割すると8分音符(4分音符の2分割)になるわけですが、このことを理論的にも、感覚的にも理解することから初めてみてください。
 まずはこの4つの音符のみに絞ってみます。楽器店等の楽譜のコーナーにソルフェージュの本があります。この4つの音符が多い本を1冊買って、音程は無視し、どの課題もすぐにリズムがとれる練習をしてみてください。難しいようでしたら、一度楽譜の読める方のレッスンを受けることをおすすめします。音符の話だけしましたが、同じ長さの休符も同時に読めるようにしてください。この4つの音符休符を自信もって楽譜からリズムを読めるようになると、最初の段階はクリアです。難しいリズムよりもこれがしっかり出来ることが遙かに大事です。リズムを苦手にされる方はたいてい2分割が正確にいきません。均等に2分割がすべての基礎になります。 

 2分割が完全に出来るようになると、3分割(3連符)が自信もって出来るようになります。これらが安定しているからこそそれらを複雑に組み合わせたものや、さらにタイでつながれたものを正確にとることの可能性が出てきます。急がずに基礎をがっちりが一番です。

学校の授業

 学校の音楽の授業はとても大変だと思います。レッスンの場では歌いたいと思っている人に歌い方を教えていくので、ある意味とてもやりやすく楽しいのですが、小学校中学校の音楽の授業は歌いたくない生徒に、歌を教えなくてはいけないことも多いでしょうから、本当にいろいろな困難の中で授業を進めていらっしゃることもあるでしょう。その現状を知らないままの提案で、現場の先生方からはお叱りを受けてしまうかもしれませんが、学校の授業で、リズムだけで良いので、すべての生徒が楽譜から読み取れるような授業が出来ればと思ったりもします。感覚でしか捉えられなかった音楽が、確実なものに近づいていきます。

リズムが分かれば楽譜を追いながら音楽を聴ける

 難易度だけで考えればそれほど不可能なことでは無いと思いますし、リズムが読めれば、たとえば鑑賞の時に楽譜を配って、楽譜を追いながら聞くことも出来ると思います。何かしらの感想を書かなければいけないと思いながら聞くよりも、遙かに音楽を良く聴けるようになるし、飽きないし、後々音楽をやりたいと思ったときのハードルが随分低くなると思います。
 たとえば平原綾香さんのジュピターが好きになって、ホルストの組曲「惑星」を聴いてみる。さらに楽譜を買って追ってみる等、どんどん興味が広がるし、きっと楽しくなっていくと思います。

お問い合わせはこちら