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伴奏合わせ~声楽曲 9

伴奏合わせをやってみると

 伴奏合わせでは色々と難しさを感じることも多いのではないかと思います。色々な状況が考えられます。レッスンの場では先生からの指示を待てばいいので、それほど大変ではないのですが、ピアニストと歌い手のみで合わせをするときに、1回通した後、何をしたらいいかよく分からず、二人とも黙ってしまったり、逆に意見が衝突してしまったり、意見を言って承諾してくれたものの、全然よいと思う方向に行かなかったり
 自分の練習も難しいですが、さらに合わせは難しいです。

歌い手とピアニストの目線の違い

 まずは同じ楽譜でも歌い手の立場から見た場合と、ピアニストから見た場合には違いがあることを理解しておきましょう。例えば一番大きな違いとして、歌い手は詩のイメージを音に乗せたいので、言葉の表現が自然に聞こえるテンポや間を考えますが、ピアニストは言葉まで勉強してくれていたとしても、それを頭の中で発音しながら演奏するまではなかなかいかないと思います。その代わり、音楽的に必要だと思うテンポや間を提示してくれると思います。これは一例ですが、このようなぶつかってしまう事柄を、どのように一つの演奏にまとめていくのかが難しいところであり、おもしろいところでもあります。 

歌が主ではない

 それから、歌が主でピアノはそれに合わせるべきだという考えは、捨ててしまいましょう。歌のソロと伴奏ではなく、歌とピアノのデュオの演奏だと思って、先ほどの例でいくと、歌い手の視点を分かってほしい、という主張は必要で、さらに自分が思ったものとピアノの演奏にずれがあった場合は、なぜそのようになったのかをピアニストの立場からも考え、その両方の視点から新しい解決案を探っていくほうが音楽はどんどん深くなりおもしろくなっていくでしょう。

ピアノが歌に合わせるだけではだめ

 歌に、とにかく合わせるようピアノに要求すると、歌い手の都合で、テンポは不規則に揺れて、全体的な統一感がなくなり、その瞬間の音の緊張感以上のものは無くなる傾向にあります。また歌が目立つように、ピアノの音は必要以上に小さく設定され、ピアノはどのような音楽を奏でているのかほとんど、分からないような演奏になっていきます。
 それぞれの感じ方、考え方を理解していくことが、伴奏合わせの第一歩だと思います。

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