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音符と拍子記号~音取り 6

音符の考え方は分割

 音符は音の高さと長さを表現します。そして長さは半分の長さ、つまり2分割をすることを基本に作られています。全音符の半分の長さが2分音符、2分音符の半分の長さが4分音符、4分音符の半分の長さが8分音符という風に、数字が倍になると長さが半分になるといった、分数の考え方でできています。
 しかし、2分割があるのであれば3分割も使いたくなってきます。これが3連符です。2分音符の3分割は4分音符3つで、4分音符の3分割は8分音符3つで表します。 

拍子は分数ではない

 音符の話から入りましたが、今度は拍子記号を考えていきます。一番よく見かけるのは4/4拍子でしょう。これは分数とは考えず、下の数字は4分音符。上の数字は1小節に4つという意味です。分数の考え方を使いながら、実際に分数に見える記号は分数ではないというあたりが、理系の頭では理解しづらいところですが、そういうものだと思って、4/4と2/2が同じとか、約分して1などにはしないでください。

色々な拍子

 4/4拍子の場合、4分音符が1小節に4つです。4分音符を2分割して8分音符にすると倍の8個、逆に4分音符を2倍にして2分音符にすると2個。この2分割、2倍の関係がしっかりすると、4/4、2/4、2/2、の各拍子が理解できると思います。3拍子、3/4、3/8、3/2等も同じように考えます。ただし1小節に基準となる音符は3個になります。2拍子や4拍子のように3よりも2の方が人間にとっては自然です。歩くときに一歩ずつ1.2.1.2.と数えながら歩くのは自然ですが、1.2.3.1.2.3.とするだけで少し考えてしまいます。この不自然さが2拍子や4拍子に比べて、独特の不安定さから来る動きを感じさせたりします。ワルツなどもこの不安定さを上手く利用した踊りです。
 そして基本の音符を3分割したければその部分を3つで一つの塊と分かるような書き方にして、わかりにくければ3と数字を書き込んで(頻繁に3の数字は省略されますので、3つの塊に見えるかどうかで判断してください)3連符を作れば良いのですが、曲全体が3分割されているものでできているときには拍子記号を今までのものとは違うものを使います。 

 6/8、9/8、12/8という拍子記号がその代表的なものです。基本の音符を4分音符にした6/4、9/4、12/4も時々見かけますが、8分音符の方が多いです。6/8拍子の場合、8分音符が1小節に6個という意味ですので、8分音符2つずつのペアで考えるとそのペアが1小節に3個になりますが、この場合は必ず3/4の拍子記号を使います。ここで書いた6,9,12拍子は必ず3つずつのペアでしか使いません。この様に記号の意味だけだと分からないことが音楽ではたくさんありますので、論理的な部分とそうではない部分を上手く受け入れながら理解しないと混乱してしまいます。

 さらにこの6,9,12拍子の場合は3分割のリズムが続きますが、ほとんど2:1で分けられます。1:2ではありません。6/8の場合は、4分音符8分音符、4分音符8分音符の繰り返しが多く、逆の8分音符4分音符の繰り返しになることはまれです。リズムを想像してみると分かるのですが、4分音符8分音符の繰り返しは心地よく安定しているのに対し、8分音符4分音符の繰り返しはつまずいたような不自然さが感じられます。この様な不自然な音符は大事なところに取っておきたいので、他の部分は心地よいリズムを繰り返していきます。

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