色々な方法が有ると思いますが、次のような観点もお勧めします。
1. 10度位に及ぶ広い分散和音を弾く時(和音の左側に波線が付くようなもの)は鍵盤の奥行を生かしてみましょう。
左手の場合ベースが大切ですので、5の指の用意をしっかりと行いましょう。最後に弾く1の音に気が向き過ぎて、5指がおろそかになってはいけません。もちろん1の音やそこへ向かう方向性などは明確にしておきましょう。
しかし1の指が鍵盤を押さえようとする必要は有りません。肘から5の指先までがほぼまっすぐな線を描くようにして、ベースを確実に弾きましょう。その時1の指は、鍵盤より手前に落ちている事も有ります。
斜め右奥へラインを描くように、手首を次第に高くしながら1の指の音を目指します。手首を下げたまま肘を左右に振って弾くのでは、音に重さが乗りにくいと思います。是非試してみて下さい。
2.長く続くアルペジオを弾く場合(ドミソドミソ…など)。
黒鍵がどこに有るかで、弾き方を工夫してみましょう。黒鍵は奥行が短いので、なるべく短い1の指は避けますね。しかしどうしても1の指が黒鍵を弾かなくてはならない時は、白鍵の指はなるべく手前を弾くようにしてみましょう。
鍵盤は梃子のように出来ているので、手前ほど軽く、奥ほど重くなっています。重いのを弾き続けると、手の疲労を引き起こし易くなります。
いちいち奥・手前に出し入れすると無駄な動きが多くなって大変そうに思えますよね?確かにそういう事も有るので、今苦労しているアルペジオが有れば、この方法も是非試してみて下さい。
一見無駄なようで、かえって楽な場合が有ります。
アルペジオはスケールよりずっと移動するテクニックです。
肩、肘、手首を楽にして、過不足無く回転する感じを大切にしましょう。決して固めてしまわない様に。その上で、先程の方法をお試ししてみて下さいね。
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