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リズム~レッスンで 16

リズムか音程か

 音取りの苦手な方は、リズムが苦手か音程を取ることが苦手かに分かれます。もちろん両方うまくいかないと思う人もいるかもしれませんが、どちらかが大きく足を引っ張っていることが多いです。

リズムのトラブルの種類

 今回はリズムの苦手な方のレッスンです。リズムが苦手だといっても色々な状態があります。ある程度リズムは取れているのに伴奏にぴったり合わなかったり、明らかに違うリズムで歌っていて、なかなか修正がきかなかったり、長い音符や休符を待てなかったり、細かいリズムだけがどうしても把握できなかったり、とにかく色々です。
 今日は歌い込んでいってもどうしてもリズムのミスが修正できない方のレッスンの例です。初歩的なことのみ書いていきますので、リズムに関してトラブルをあまり感じない人には必要ありません。

楽譜を見ること

 耳コピでリズムを覚えようとするのはおすすめできません。演奏はかなりの部分でリズム通りに歌われていません。それは演奏が悪い訳ではなく表現の一つです。耳コピではせいぜいうまくいって、その演奏者の癖を正確に真似するところまでで、永久に正確なリズムにはたどり着けません。
 ここで楽譜の話。楽譜は縦に音の高さ、横に時間を表します。音の高さと時間を表すグラフのように感じられますが、グラフのように均等に表されている訳ではなく、例えば音の高さは2度ずつ音を上げていった場合、全音の部分と半音の部分が見た目では区別されずに出てきます。リズムも白い音符が多いと小節の間隔は短くかかれ、旗が多くなると間隔は広く取られます。
 こんな事は音楽の時間に既に習ったことで当然分かっていると思われるかもしれませんが、もう一度再認識してみると楽譜が分かってくるかもしれません。もう一度言います。楽譜はグラフのように音の高さやタイミングを均等に表現はしていません。ある意味では不完全な表現方法と言えるかもしれません。

なんとなくから確実に

 ということで白い音符は長く、黒い音符は短いといった、何となくそうであろうという感覚を、確実にこうだと把握できるまでは練習しなければなりません。
長い短いをいったん忘れて、何倍の長さ、何分の一の長さかのみを表現しているものだと思って下さい。
そのためには基準の速さの設定が必要です。

基準の音符をしっかり把握

 四分音符が基準になることが多いので、その場合の話です。リズムが崩れてきたときに、今の四分音符はどのくらいの速さでしょうか。という質問を時々します。手でたたいてもらったりしますが、なかなか難しいようです。まずは四分音符がどのくらいの速さなのかを把握するところからスタートします。今の四分音符の速さが把握できたら、今歌っている曲の伴奏だけをひいてもらい、そこに四分音符の速さで手をたたいてもらいます。これが出来るようだと一歩前進です。
次が難しいのですが、四分音符が決まったら、八分音符をたたいてもらいます。速い曲の場合は口で言ってもらいます。二分割するだけなのですが、リズムが苦手な人は共通してこれが難しいケースが多いです。しつこく繰り返して正確に二分割できるように練習していきます。慣れてきたら基準の四分音符のテンポを速くしたり遅くしたりして、それでも正確に二分割できるように練習します。二分割が正確に出来ると複雑なリズムも何とかなっていきます。早い方はその日のレッスンの内にある程度出来ますが、遅いと数ヶ月かかります。あきらめずにやり続けると誰でも完璧にリズムは取れますので、とにかくここまでを根気強くやることです。

 リズムに自信が持てるようになると楽譜は怖くなくなります。
とにかく徹底的に二分割です。

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