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曲の難易度(選曲について)~声楽曲 11

 初心者にはどんな曲が良いでしょうか?といった質問を時々受けますが、声楽曲の場合、曲を難易度で分類することはほとんど不可能だし、あまり意味のないことのように思います。例えばシューベルトの「野ばら」は決して音取りは難しくなく、覚えやすい曲ですし、外国語に不慣れな人にとってもそれほど苦労なく歌えると思います。しかし実はとても難しい面もあり、コンサートでもよく取り上げられますが、優れた演奏に出会うのはまれです。

 器楽の場合は難易度が付けやすいものも多く、速かったり、音が多いものはレベルが上がってからになります。そして初心者が演奏するものをプロの演奏家がコンサートに出すことはありません。しかし歌の場合、例えばCaro mio benを一番最初に歌ったという方も多いかと思いますが、プロの演奏家達がこの曲を頻繁にコンサートで歌っています。このようなことはおそらく歌だけで、ある意味特殊な分野なのかもしれません。

 しかし、その人にとっての曲の難易度は出てきます。高い音が上手く出せない人にとっては音が高いだけで難易度が上がるし、すぐに疲れてしまう人は曲が長いだけで難しくなります。自分にとって何が難しいのかを知っておきましょう。いくつかの要素をまとめてみます。
1.音域の問題ー音域の狭い人は広いだけで歌えません。高い音が多いものと低い音が多いものも歌いやすさに個人差があります。
2.音量の問題ー声量のない人にとってフォルテの多い曲は難しくなります。また長い曲も大変になります。
3.速さの問題-一つは言語です。慣れない言語で速いと難しくなります。もう一つはテクニックの問題で、声帯の動きに柔軟性がないと速いだけで難しくなります。
4.遅い曲での長いフレーズーブレスコントロールと声門閉鎖がうまくいかないと長いフレーズは難しくなります。
5.音取りの問題ー音程の取りにくい曲もあります。和音が複雑だったり、和声外音が多いもの、半音階が多いもの等は音程を取ることが難しく、まれに複雑なリズムの曲もあります。
6.表現の問題ー内容を理解しづらい曲もその人にとっては難しくなります。

 いくつか挙げてみましたが、本当に個人差が大きく、音域も最初のレッスンから広い人もいますし、速い曲もやってみるとすぐできる人も結構います。選曲する際は、自分の得意なものを生かせる曲と、苦手な部分に挑戦できる曲を混ぜながら選曲できると良いように思います。

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