時折レッスン中に色々な質問をもらいます。
とても嬉しいことです。
私が思う生徒さんに今必要な課題と生徒さんが感じている問題点には違いがあることも多く、
また実際の音楽活動の中での迷い等も伝わってきます。

今回の質問は歌曲と合唱では歌い方を変えるべきかどうか。
オペラや歌曲、合唱、
さらにミュージカルやポップスなど歌の世界には様々なジャンルがあります。
このことが音楽の多様性に繋がり、より多彩な作品をもたらしてくれます。
当然様々な違いがあるのですが、
違いに注目するよりも共通点に注目することの方がずっと価値があるように思います。
違いをみつける方が簡単で、共通点をみつける方が難しいのですが、
共通する部分は絶対的に歌うことに於いて必要なことです。
つまり発声の本質に関することはジャンルが違ってもあまり変わらず、
違って見える部分は本質的なものがしっかりしているといくらでも変えられる枝葉のようなものです。
枝葉に注目してそのジャンルらしくしようとしすぎると本当に大切な部分がおろそかになり、
どこかに無理がかかってきます。

それでも違いに目がいくのもよく分かります。
その時にジャンルで分けてしまうのではなく、
曲ごと、もっと言えばフレーズごとに違いがあるのを感じられると、
表現に繋がっていくのでは無いかと思います。
大きな違いを感じやすい部分は共通点を探し、
違いをみつけにくい細かいところは良く聞いて、よく感じて、
違いをはっきりさせるようなアプローチの仕方はとても助けになっていくように思います。

余談ですが、私にとってはどのジャンルの音楽も、
もっと言うと美術や演劇、本を読むこと、
人と話をすることも旅行に行くことも全て同じものの延長のように感じられています。
大きく一つの共通するものが流れているように感じられます。
- ジャンルが違うときに歌い方を変えた方が良いのでしょうか?
- まずはそんなに自在に色々な歌い方が出来るものでは無いということがあります。
変えようとすると一番良い声から離れた発声をすることになり、
演奏の質が落ちてしまいます。
ただ例えば同じオペラだとしても、
激しいシーンと穏やかなシーンでは当然声も表現も変わります。
変化をさせるのはジャンルではなく、内容です。
設定を変えるというよりも楽譜に書かれた内容を表現できる声で歌うことに集中した方が良いでしょう。
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