楽譜を読むことは本を読むことに似ています。楽譜にははっきりと音符が書いてありますので、本を読んで内容を把握できるように、楽譜があれば正しく音符を音にすることが出来ます。慣れた演奏家であれば、初見でほぼミス無く音にすることが出来ます。
本を読むときに行間を読むという言葉がありますが、楽譜を読むときも同じように作品の背後にあるものを読み取ることが出来ます。日常の会話でも、はっきりと言葉に表せるものがすべてではなく、顔の表情や声のトーン、間の取り方などいろいろなことを通して人はコミュニケーションを取っています。これと同じ ように、もしかすると音符として書かれているものよりもたくさんのものが、その背後に眠っているのかもしれません。
楽譜を解釈するときに、作曲家が書き込んだ記号(f, p, cresc. dim. rit.等)を書いてあるように演奏することを最優先させなくても良いのかもしれません。もっと大切なことが音符そのものの背後に書かれているのですから・・・。
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