口の中の上部の壁のやや奥にある部分を軟口蓋といいます。
発声ではこの軟口蓋を持ち上げてと頻繁に言われます。
そしてその理由として「軟口蓋を持ち上げると鼻腔が広がり、
共鳴のためのスペースが大きくなってよく響く音になる」と続きます。
しかしよく考えてみると変です。
⚠️ 軟口蓋に関する重要なお知らせ
1,鼻腔にとって軟口蓋は床に当たる場所です。
軟口蓋を持ち上げることが出来たとしたら、
床が上がってきますので、鼻腔は狭くなります。
2,共鳴は堅い部分に音がぶつかり反射することですので、
スペースが広くなることは大切では無い。
広くなって良いことがあるとすれば低い音の共鳴が強くなるということだけです。
3,軟口蓋には関節などありません。果たして持ち上げることなど出来るのでしょうか?
このようにつっ込みどころ満載の理論ですので、
違う考え方が出てきます。
今度は軟口蓋は下げるべきだといった考え方です。
そうなると鼻腔は広がり、鼻腔共鳴が増え音が豊かになるということですが、
スペースを広げることが共鳴を強くすることにつながるといったことからは抜け出せていないようです。
どちらも論理的にはおかしなところが多いのですが、
実際に歌っていくときに軟口蓋は持ち上げるように感じながら歌った方が良いのか
下げようとして歌った方が良いのかは大きな問題となります。
どちらも間違っているのでどちらがより正しいのかと考えても答えは出ません。
しかしどちらを採用した方が良いのかは明らかです。
絶対に軟口蓋は持ち上げられるように感じながら歌った方が良いです。
理由は軟口蓋を持ち上げようと思いながら練習した人から優れた歌手がたくさん生まれているからです。
音をだんだん高くしていくときに声帯は徐々に薄くのばされる必要があります。
この時音の響くポイントが鼻の付け根から徐々に額に向かって上がっていく感じがします。
さらに余分な周波数の振動が少なくなり、整理された音になります。
そしてこの整理された音、中心音がしっかりしてその他の周波数の音が少なくなると、
より効率よく共鳴が起こります。
その結果良く響くように感じるのです。
軟口蓋が上がるように声を出そうとすると声帯が伸ばされ、
余分な振動が減り中心音の音程が多くなり、
その結果共鳴が効果的に行われるということです。
鼻腔を共鳴のために広げなければならないといたら、
軟口蓋を下げるというのは納得いくところですが、
そうすると高音が出しにくくなるし、声帯の閉鎖も緩くなりますので、
息っぽいモコモコした音になりやすくなります。
古くから用いられている練習方法はその理由が間違っていたとしてもそれなりの意味があることもあります。
しかしはっきりと間違った習慣だと分かったら、
迷わず新しい方法を取り入れるべきで、なかなか難しいところです。
- 鼻腔共鳴をもっと強くしたいのですが、どうすればよいでしょうか?
- 共鳴をコントロールしようとしないでください。
歌い手に出来ることは声帯の振動の状態を良くすることだけです。
絨毯敷きの部屋で歌って響きが悪くて困ったことはないでしょうか?
共鳴を強くしたければより堅い素材で四方を作ることが一番有効ですが、
鼻腔でそのようなことは出来ないので、
全くコントロールできないと考えた方が良いです。
ちなみによく響く練習室の真ん中に固い壁を作って二つに分けたら、
さらに響く部屋になるでしょう。
広いところほど響くわけではありません。
久米音楽工房では、
川崎で声楽、発声の個人レッスンを行っています。
田園都市線宮崎台駅
(渋谷から約25分、二子玉川から約10分)すぐの自宅です。
高い声が出ない、声量がない、
歌っていると苦しくなる、
音揺れがひどい等、発声でお困りの方。
もっと音楽を知りたい、楽しみたい、
色々な歌を歌ってみたい方。
初心者、経験のある方、
専門的な勉強をしたい方。
無料の体験レッスンも行っていますので、
下記のフォームよりお気軽にご連絡ください。
声楽、発声のレッスンの詳細です。
レッスンの様子を少し書いています。
たくさんの記事を書いてきましたので、
呼吸、喉を開ける、フースラーについてなどのまとめ記事を作りました。
全記事一覧もこちらから。
レッスンのお申し込みはこちらから。
カテゴリー一覧
久米音楽工房|声楽・発声・ピアノの個人レッスン(川崎)
