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最初にやること~発声の目標1

最初に出来るようにしておきたいこと

 発声で何を最初にやった方が良いかは、実は個人差が大きくて一概には言えないのですが、一般的に一つあげるとすると、息を重心を落とすような感じで深く、もしくは体の下に向かって吸うことをあげられます。
 このことを胸式呼吸ではなく腹式呼吸をするというふうにまとめられることもありますが、そんなにややこしいことではなく、単純に深く吸うだけです。お腹に向かって吸うのではなく、もっと下に向かって、例えばおしりや足に息がたまっていくような感じです。(もちろんおしりや足に息はたまりませんが、そのようなイメージです)

重心を落としながら息を吸う練習

 背筋を伸ばした姿勢から猫背になるように背中を丸めると重心が落ちて感じられます。そのときに息を吸うと、普段よりも深く息が入ってくるのを感じられます。このような感じで最初のブレスを準備出来ると良いということです。
 立って歌う場合はほんの少し膝を曲げると、同じように重心が落ちて息が深く入りますので、慣れるまではいつも歌う前にほんの少し腰を落として、深いブレスをする習慣をつけていけると良いかと思います。
 もちろん深くブレスが出来るようになったら、膝を曲げたりする準備は必要ありません。このようにブレスが取れると、音は常に広がり遠くに届いていこうとします。逆に体が持ち上がる方向にブレスを取ると、音は上から押さえられたように出ていきます。

声の波形~発声のしくみ51

ブレスは早めに

 合唱団で歌っている人に、息を深く吸えない人を結構見かけます。1拍目に音がある場合、その前に指揮者は手を上に上げます。それに合わせてブレスをとると、体を持ち上げる方向に息を吸いやすくなってしまいます。
 曲のテンポや表情にもよりますが、それほど激しい速い曲ではなければ、普段より早くブレスをとり、音を出す少し前に一瞬息を止めている間があるようにブレスをしたら良いでしょう。

深く息を吸うことを書きましたが、最初の目標には個人差があります。何らかの原因で曲を通して歌うことが出来なければ、まずはそれをクリアした方が良いです。リズムや音程が上手くいかなかったり、1オクターブの音域を歌うことが難しかったり、短いフレーズも続かなかったりなど様々なトラブルがあります。良い発声以前に、曲を通して歌えることが自信につながり、これからの練習につながっていきます。

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