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発声について



良くなっているのに良くないと思ってしまうケース

  
 発声練習が順調に進み、良くなってきたにもかかわらず、良くないと思い込んでしまうことが時々あります。発声は様々な段階で善し悪しの判断をしていかなくてはなりませんが、難しいこともあるようです。レッスンを受けているときでしたら、先生の言葉を信じるのが一番でしょう。自分で判断するのは難しい時もあります。


発声

 発声が進んできたときの特徴は色々ありますが、いくつかあげてみます。
 1,音域が広がる。
 2,音量が増える。
 3,自由に変化させられる。
 その他にも母音がきれいになる等、色々な特徴がありますが、すべてが一度に変わることはありません。少しずつ変化していきますので、その途中段階で今の方向は正しいのかどうかを迷ってしまうことがあります。


発声 

 よくある例の一つです。自分の声の録音を聴いて、変な声だと思うことがあります。自分の耳に届いている声と録音で聞こえる声に違いがあるため、違うだけで良くない声だと思ってしまいます。急に音量が増えたり、音域が広がったときも同じで、いつもと違う声になるので、違和感を感じ、だめだと思ってしまうようです。
 さらにもう一つ。大きく響いた声を汚い声だと思ってしまうこともあります。いつもと同じように出した声がいつもよりしっかり響いて聞こえてくるときは、ほぼ間違いなく発声的には進歩しているのですが、力みすぎているのではないかとか、喉声になっていないかとか心配される方もいます。
 似たような例でもう一つ。今まで出なかった高い音が出たときに、キンキンとした嫌な音だと思ってしまうケース。今までで無かった高い音が出るのも無条件に良くなってきた証拠なのですが、出したことのない声なので、違和感の方が勝ってしまうのでしょう。


 発声


 もう一つはあって、音域にも音量でも広がってきた最初はコントロールがうまくいかないものです。例えば音程が悪かったり、時には音質がきれいではなかったりします。声変わりをしたばっかりの中学生の男の子の声を想像してみて下さい。お世辞にも良い声と言えない平べったい声や、かすれた声などになってしまうこともありますが、徐々に馴染んできて良い声になっていきます。
 この段階で周りからその声は良くないといわれてしまうと、せっかく声の可能性が広がってきたのに、また戻ってしまいます。胸声をほとんど使えなかったメゾソプラノやアルトの方が胸声を見つけた最初は特にこのことが邪魔して、せっかく出てきた胸声を使わなくなってしまうケースはとても多いです。


 発声


 発声練習で必要なことは安定と拡大です。安定させていく段階では違和感を感じることは少ないでしょうが、変化がわずかなので実感することが難しいです。拡大するときは違和感を感じることも多くなります。信頼の置ける方のアドヴァイスを大事にして下さい。また、音量や音域の拡大は取り敢えず良いことだと思って下さい。




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