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声楽について



多声部を聞き分ける

 前回音楽家の耳(耳を育てる)について書きました。これに関して少し詳しく書いていきます。
 大学では和声の授業があります。和声の理論を習った後、全音符でバスだけ書いてある8小節くらいの課題があり、そこに他の声部を加えて4声帯を作る実習をしていきます。その時色々な規則があり、それを守って他の声部を作っていくわけですが、できたと思って先生のところに持って行くと、「ここに平行8度ができているね。やり直し。」といわれながら、繰り返していきます。





 平行8度は前の和音で8度音程だった声部が、次の和音でも同じように8度になることを指します。大抵何故これがだめなのか分からずに、規則だからと平行8度を避けるように実習を続ける事になります。これは和声の各声部が絡み合いながら音楽を作っていきたいのに、平行ができるとその部分だけ特別なものとして聞こえてくると言うことにあります。和声をギターのコードのように縦の響きだけで感じているとこのような感覚は起こらないのですが、4声部をそれぞれ独立したメロディーとして聞くとその違和感が聞こえてきます。
 シューベルトがこどもの頃、最初の和声の授業で、先生から「この子は教える前からすべてを知っている」と言われたという話が残っていますが、このような繊細な和声の感覚が、自然に備わっていたという事だと思われます。音楽家の耳ですね。  





 色々と書きましたが、音楽を聴くときには大抵主旋律を耳はたどり、他の声部はなんとなく聞こえている、ということが多いと思います。そこであえて、ベースの動きを注意しながら聞いてみるとか、和音の動きに注目して聞いてみるとか、主旋律以外に注目してみることを是非やってみてください。音楽の新しい部分が聞こえてくると思います。
 

  

 クラッシックを聴いているとどうも眠くなってしまう方は、是非いつも聞いていない声部に注目してみてください。きっと音楽が今まで以上に面白くなっていくと思います。さらにこのトレーニングにバッハのフーガを聴く練習も面白いと思います。フーガは主旋律が何度も繰り返される音楽ですが、主旋律では無い声部をしっかり聞く練習をしていくと、各声部が立体的に絡み合っていることに気づくと思います。
 私の中で特に強く影響を受けた演奏家の一人にグレン・グールドがいます。カナダのピアニストで、コンサート会場での演奏をやめてしまったり、とても低くさらに左右に平行移動できる椅子を作って演奏したり、歌いながら弾いていたりと色々な奇行が有名ですが、そんなことよりも、多声音楽をしっかりと聞き分けられた演奏で、特にバッハは素晴らしいです。

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