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伴奏合わせ2

 前回歌とピアノは主従の関係ではなく、いっしょに音楽を作るべきだという話をしましたが、伴奏者が歌と同じように大事にされるまでには長い時間がかかりました。その先駆者ともいえるジェラルド・ムーアらの努力により、待遇や給料も含めて、少しずつ変わって現代の状況にたどり着きました。ピアノは目立たないようにということにつながるでしょうが、以前はピアノのふたを全開にすることは少なく、半開でもなく、5cmくらいの駒を使いほんの少しだけ開けていました。ピアノにとっては全開が一番いい音になるのですが、ピアノの音色よりも歌を目立たせたければあまり開けない方がよいということになります。
 もちろんピアノの状態やホールの響きにも寄りますが、最近はほとんど全開になってきているようです。





 大学の試験では同級生のピアノ科の友達に伴奏をお願いすることも多いかと思います。同じ時期にピアノの専攻の試験もあるわけですし、伴奏を引き受けることは大変なことになります。声楽科の方たちはピアノ科方の苦労を理解して効率よく合わせを進めていく責任があると思います。
 そして、ピアノ科の方々に。伴奏は専攻の試験に比べて楽譜も難しくなく、さらに暗譜の必要もないので、手を抜いてしまいがちですが、卒業してもしピアノを弾く仕事ができたとしたら、圧倒的に伴奏の仕事が多くなります。ソロの勉強と違うところも多いし、せっかくのチャンスですので、是非どっぷりと伴奏の世界に入っていってください。伴奏では大量の曲を初見か、それに近い状態ですぐに音楽的に演奏する必要があります。また、多少音が抜けてでもテンポをキープすることと、ソリストを聞くことが大切です。それ以外にも歌の場合子音母音と音の関係、ブレスの処理、音が苦しいときのサポートなど色々な知識とテクニックが必要になります。
 20人くらいの発表会の伴奏を頼まれたとすると、1人2曲だとして、40曲あり、それぞれで歌い手の都合も含めてテンポや間が変わります。1~2回の合わせですぐにコンサートというのもよくありますので、すぐに反応できて、本番ではそれがすべて再現できることが要求されます。なかなかシビアです。





 歌とピアノが主従の関係なく音楽作りをすることが大切だと書きましたが、実際はどちらかがリードすることが多いと思います。そして、ピアニストは先生だったりすることもあるでしょうから、何も言えないこともあるかもしれませんが、イメージが違うところなどはとりあえず聞いてみると、次の進展が見られるかもしれません。テンポが自分の思っていたものと違っていた場合は、そのまま「少し違うテンポで練習していたのですが、やってみてもいいでしょうか」とか、できればそのテンポを選んだ理由も一緒に言えるとさらによいと思います。「息が苦しくなるので、ほんの少し速いテンポにできないでしょうか」も十分にあり得ます。もしかすると伴奏になれた方で、息が苦しくならない的確なアドヴァイスをくださるかもしれません。
 

  

 私は例えば思ったテンポと違うテンポでピアノが弾き始めたとしても、たいていまずはそのテンポに乗ってみます。ピアニストが感じた音楽の世界が少し見えてきます。その上で、何か不都合があれば、変えていくし、そうでもなければそのまましばらく続けてみます。そして、その日できあがったものと、次回の合わせの時にまた何かが変わったとしても、またそのまま寄り添ってみます。伴奏合わせはどのように演奏するのかの約束を増やしていく作業ではなく、音楽を発見していく作業ではないかと思います。ちょっとしたほころびが出たとしても、新しい発見があればその方がずっとおもしろいと思います。それが本番の最中であったとしても。

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